はじめに
暗号資産(仮想通貨)投資を始めたものの、年末までに何をやっておけばいいか分からないという声をよく聞きます。
全ての仮想通貨投資家に、年末までに「必ず」やってほしいことがあります。
この記事では、年末までに必ずやってほしいこと、やっておいた方が良いことの2点を解説していきます。
【この記事のポイント】
- 暗号資産(仮想通貨)投資家が年末までに「必ず」やってほしいことを解説
- 「必ず」やってほしいこと、やっておいた方が「良い」ことも解説
- 年末に損切りも節税の面から重要
年末までに「必ず」やってほしいこと
年末までに必ずやってほしいことは、「年末時点で保有している暗号資産(仮想通貨)の数量とNFTの数量を記録すること」です。
これは、損益計算を実施する際に必要な資料になります。
関連記事:暗号資産(仮想通貨)の損益計算に必要な資料3つ
この情報がなければ、正しい損益計算を実施することができません。
1年間の暗号資産やNFTの損益計算を実施した際に、年末時点で保有している暗号資産の枚数とNFTの枚数が計算されます。この計算上の枚数と実際に手持ちの枚数とを比較し、一致しているかを確認します。正しく計算されているのであれば両者の数値は一致します。
すなわち、損益計算の正確性を担保するために、年末時点での仮想通貨とNFTの枚数情報が必要になるのです。
また、当該ポジションは、ステーキングやLPファーミングを実施している分についても対象となるので留意してください。
このコインの枚数については、スクリーンショットを撮り、スプレッドシートやエクセルなどに貼り付け、保管するのが良いかと思います。
年末までに「やっておいた方が良い」こと
続いて、年末までにやっておいた方が良いことです。
これは、年末時点でのポジション整理となります。
保有している暗号資産(仮想通貨)やNFTを見直し、不要なもののポジション整理をしていくことをおすすめしています。
このポジション整理のメリットは2点あります。
メリット①:損益計算をしやすくする
損益計算を実施する際に、計算上の枚数と実際に保有している枚数を確認する作業が発生します。
その際に、コインの種類ごとに枚数を比較するのですが、年末までにある程度ポジション整理をしておき、不要な仮想通貨やNFTを処分しているのであれば、損益計算の手間が相対的に減ることになります。
メリット②:損切りにより節税効果がある
また、不要な暗号資産やNFTを処分することで、損失を計上することができます。
仮想通貨投資においては、仮想通貨同士の損益は通算(相殺)することができます。
そのため、NFTや暗号資産を売却し、損切りすることで、年間の利益を下げることができ、節税にもつながるのです。
・不要なコイン、NFTを売却し、損切り計上する
・スキャムコイン(詐欺コイン)はウォレットがハックされる危険があり、取り扱いに注意する(基本は触れない)
・NFTやトークンに流動性がなく、売却見込みが低ければ、業者の買取サービスを検討する
まとめ
いかがでしたでしょうか。
仮想通貨を運用されている方は、年末までにある程度やらないといけないことが見えてきたかと思います。
また、法人運用においても、決算期末までに同様のことをやっておいた方が良いです。
さらに、今年は損失だから年末までに何もしなくていい、という考えは危険です。
仮に損失だったとしても上記のやるべき事項はやっておかないと、次年度以降の損益計算の正確性が担保できないことになるので、上の年末までにやっておくべき事項を確認し、実施しておいた方が良いです。
・仮想通貨取引所:保有コインのポジションのわかる画面をスクリーンショットで保管
・メタマスクなどのウォレットアプリ:メタマスクもしくはDeBankなどのウォレット分析サイトのスクリーンショットを保管
・NFT:OpenseaやTofu NFTでの保有NFT一覧をスクリーンショットで保管
・ブロックチェーンゲーム:ゲーム画面でのスクリーンショットなどで保管
・ステーキング、ファーミング分:Dapps等のステーキング状況がわかるスクリーンショットを保管
→上記の資料はエクセルやスプレッドシートに貼り付けて保管する